中野ブロードウェイとは

中野ブロードウェイは、1966年に開業した東京都中野区を象徴する商業施設です。
地下1階から地上10階建ての複合ビルで、延床面積は約5万6千平方メートルにも及びます。
地下1階から4階までが商業施設で、5階以上は高級マンションという特徴的な構造を持っています。
中野駅北口から続く中野サンモール商店街の先に位置し、駅から徒歩5分という抜群のアクセスを誇ります。
開業当時は日本初のショッピングセンターと集合住宅の複合施設として注目を集めました。
歴史と変遷

開業までの道のり
中野ブロードウェイの周辺は、元々は木造家屋が密集する地域でした。
中野駅からの商店街を早稲田通りまで延長する計画が立ち上がり、その際に「広い通路」という意味で「ブロードウェイ」と名付けられました。
建設には60億円という当時としては破格の費用が用意されました。
サブカルの聖地への変貌
1980年代、漫画古本専門店「まんだらけ」の開業が転機となります。
当初は2坪という小さな店舗でしたが、徐々に規模を拡大していきました。
1990年代の不況で空き店舗が増える中、まんだらけに集まる客を狙ったマニア向け専門店が次々と開業し、現在の姿へと発展しました。
フロア別の特徴と見どころ

地下1階
食品とファッションが融合したユニークなフロアです。
生鮮食品店、惣菜店、スーパーマーケットの西友中野店など、日常の買い物に便利な店舗が並びます。
人気店「デイリーチコ」の8段ソフトクリームは、SNSでも話題の名物です。
ドラッグストアやめがね屋、化粧品店など、実用的な専門店も充実。
1階
生活日用品の専門店が集まる、実用的なフロアです。
カバン、服飾、靴、帽子など、ファッション関連の店舗が多く並んでいます。
パソコンショップや写真店、貴金属店なども入居し、多様なニーズに応えています。
近年は一部でカードショップやレンタルショーケースなど、サブカル系店舗も増えてきています。
2階~4階
サブカルチャーの中心となる、中野ブロードウェイを象徴する最も特徴的なフロアです。
漫画、アニメ、フィギュア、レトロゲームなど、様々なジャンルの専門店が所狭しと並んでいます。
特に「まんだらけ」は館内に約25店舗を展開する大規模店舗で、建物の顔となっています。
サブカルチャーの聖地としての魅力

独自の発展
秋葉原とは異なる、独自のサブカルチャーの世界を築いています。
古本やレトロ商品など、懐かしいアイテムを扱う店舗が多いのが特徴です。
マニア向けの専門店が自然発生的に集まり、独特の雰囲気を作り出しています。
多様な専門店の魅力
- 漫画古本の「まんだらけ」:日本最大級の品揃えを誇ります
- 中古サブカル商品の「らしんばん」:フィギュアやグッズが充実
- オーディオ専門店「フジヤエービック」:高級機器の品揃えが魅力
- サブカル書籍の「タコシェ」:同人誌やミニコミが豊富
コミュニティの形成
サブカルチャーファンの交流の場としても機能しています。
イベントや即売会なども定期的に開催され、にぎわいを見せています。
時計の聖地としての一面

充実の時計専門店街
約6,750平方メートルという限られたスペースに、13店舗もの腕時計販売店が集中しています。
1987年開業の「ジャックロード」は、在庫5,000点以上を誇る「買える時計博物館」として知られています。
新品から中古まで、幅広い価格帯の時計が揃っているため、お気に入りの時計を簡単に見つけられます。
専門店の特徴
- 「ジャックロード」:並行輸入時計の老舗
- 「かめきち」:個性的な品揃えが特徴
- 「CHEESE PENNE」:若者向けの商品が充実
- 「れんず」:高級時計を多数取り扱い
インバウンド対応
多言語対応のスタッフを配置することで、海外からの来訪者にも対応しています。
週末は多くの外国人観光客で賑わい、国際的な時計の聖地としての地位を確立しています。
実践的アドバイス

アクセス方法
- JR中央線・東京メトロ東西線「中野駅」北口から徒歩5分
- 中野サンモール商店街を真っ直ぐ進むと到着
- バスでのアクセスも可能(北側、西側に停留所あり)
施設利用のポイント
- エスカレーターは上りのみ設置(1階→3階)
- 下りは階段かエレベーターを使用
- 各階に2カ所ずつトイレを完備
- 4カ国語対応の館内ガイドブックを用意
おすすめの回り方
- 最初に地下1階で食事や軽食を楽しむ
- 1階から順番に上階へ進む
- 2~4階は時間に余裕を持って見学
- 人気店は週末混雑するため、平日訪問がおすすめ
- 写真撮影は店舗の許可を得てから
ショッピングのコツ
- 現金とカードの両方を持参することをおすすめ
- 専門店が多いため、目的をはっきりさせると効率的
- 価格交渉できる店舗もあるので、気軽に相談を
- レアアイテムは即決が必要な場合も
注意点とまとめ

気をつけたいポイント
- 館内は迷路のような構造なので、案内図をこまめにチェック
- 週末は特に混雑するため、時間に余裕を持って行動を
- 店舗によって営業時間が異なる場合があるので、事前確認推奨
- 貴重品の管理には特に注意が必要
季節ごとの楽しみ方
- 春:新作商品の入荷時期で賑わう
- 夏:冷房完備で快適なショッピングが可能
- 秋:イベントが多く開催される時期
- 冬:室内施設なので天候を気にせず楽しめる
まとめ
中野ブロードウェイは、サブカルチャーと時計という2つの「聖地」が融合した、世界でも類を見ない独特の商業施設です。
日常の買い物から、マニアックな趣味の探求まで、様々な目的で楽しめる多面的な魅力を持っています。
50年以上の歴史を重ねながら、常に進化を続ける中野ブロードウェイは、今後も東京の文化的シンボルとして、多くの人々を魅了し続けることでしょう。
初めての方でも、このガイドを参考に、ぜひ自分なりの中野ブロードウェイの楽しみ方を見つけてください。
一度訪れると、きっとまた来たくなる、そんな魅力的なスポットです。